今回は夏番組のもっとも期待しているアニメ——『Dr.STONE』を紹介しましょう。

『Dr.STONE』(ドクターストーン)は、原作:稲垣理一郎、作画:Boichiによる漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)2017年14号より連載中。Boichiにとっては初の少年漫画となる。話数カウントは「Z=○」。次にくるマンガ大賞2018 コミックス部門2位入賞、第64回小学館漫画賞少年向け部門受賞。
ストーリー

Z=1 – 12「プロローグ」
高校生の大木大樹は、以前より想いを馳せていた小川杠に自分の気持ちを告白しようとしていた。その宣言を聞いた幼馴染の千空から心の籠っていない激励を受け、大樹は遂に杠を学校のクスノキの木の前に呼び出して告白に臨む。ところがその刹那、突如空が眩く発光し、地球上の全人類が一斉に石化するという怪現象に襲われてしまう。
五感を失い身動きが取れない大樹は、「杠への想い」だけを糧に長い年月を耐え続けた末に自由な身体を取り戻すが、目前には樹木が生い茂り、風化した景色が広がっていた。大樹は一足先に石化が解けて目覚めていた千空と再会を果たし、彼からこの世界が自分達の時代からおよそ3700年経過しているという現状、そして人類が消えて滅んだ世界で自力で文明を再建させるという決意を聞かされる。自分達の石化が解けた原因が「石の腐食」であると踏み、2人だけで長い月日を経て漸く石化を解く「ナイタール」を完成させる。早速、完成品を杠に使用しようとしていた矢先、野生のライオンの群れと遭遇してしまった大樹たちは、緊急事態を打開しようと杠に使用する筈だったナイタールを使い、「霊長類最強」と詠われていた獅子王司を復活させる。ライオンの撃退と伴に新たな戦力が加わったことに感激する大樹だったが、実は司は自身の思想に合わない人間を容赦なく排除する危険人物だった。千空から司の本性を聞かされた大樹は急いで杠を復活させ、再会を喜ぶ間もなく3人で逃走を図る。
司に対抗できる力を手に入れるため、一同は千空の提案で火薬の原料である「硫黄」確保に箱根へと向かうが、その動向を推察した司もまた箱根へと追跡に向かう。その後、大樹たちの隙をついて杠を人質に取った司と対峙した千空は、やむなく復活液であるナイタールのレシピを司に渡す。しかし司が目論んでいたのは「人間が科学を発展させれば自らの手に余る余計な力を得て過ぎた権利を主張し出す。人間にとって科学とは危険な害悪でしかない」とする科学を人類の悪と決めつけた思想に基づく「科学文明の破棄」であり、千空にその協力を求めだす。だが純然たる科学の徒である千空は、最期まで彼の強迫を頑なに断り続け、遂に首を折られて殺害されてしまう。大樹は友の死を嘆き、その遺体を抱えて杠と共に司から離れるが、千空の人格を知る大樹はそれゆえに「杠を庇って千空が死んだ」事実に疑問を抱く。実は千空は石化の性質を逆手に利用し、自ら一時的な仮死状態に陥っていたのだ。その意図に気付いた大樹と杠は残された復活液をもって千空の蘇生を試みるのであった。

Z=13 – 45「第一部 STONE WORLD THE BEGINNING」
仮死状態から復活に至るまでの間、千空の意識は自らがこの世界に復活してからのことを夢に見ていた。千空は地道な努力で石器・道具・炎・食料・服・住居を順番に手に入れていく。そして石化した大樹を見つけた千空は彼を復活させるために自然発生していた硝酸を用いてトライアンドエラーを繰り返していた。夢の中で千空は大樹に復活するよう呼びかける。その叫びが現実における大樹の呼びかけとシンクロし、ついに千空は蘇生復活した。大樹と杠の機転により無事に蘇生した千空は、自身の生存を司が知らないことを利用して、大樹たちに司の傘下に付いて監視するよう促し、自身は単独行動で司に対応できる「科学王国」の建設を目論む。
大樹としばしの別れを告げた千空は、謎の少女コハクと出会い、彼女に案内されて「生きた人間」が暮らす集落の存在を知らされる。しかし、集落の住民のほとんどは警戒心が強く、余所者である千空を村に招こうとはしなかった。千空はコハクと、村の外れで妖術(科学)の研究をしている変わり者クロム、無垢な子どものスイカ、村の番人である金狼・銀狼の兄弟という協力者の力を借り、村人たちを取り入って「科学王国」の人材(マンパワー)にする方法を画策する。そこで猫じゃらしでラーメンを作って村人へ配り、その対価として労働力を提供してもらおうとした。ところが、その現場にて村の近辺に潜み紛れ込んでいた司サイドのメンタリストあさぎりゲンと出会う。しかし千空たちが不調のコハクの姉ルリを助けるためにサルファ剤を作る過程において発電を成功させる姿を見て、ゲンは千空側に寝返るか司側に留まるかで思いを揺らがせる。だが、状況に迷い様子見を行っていたゲンは、村の覇権を得ることを願うマグマ一派に襲われて大怪我を負う。間一髪のところを千空たちに救われたゲンは、今わの際に自身が復活してから渇望しながらも知識がないゆえに果たせず心の内に秘めて諦めていた「ささやかな願い」を口にし、千空は科学の力でそれを必ず叶えることを約束する。その約束を信じたゲンは、司の元に戻り「千空は死んだ」と報告し、その生存を隠した。一方で千空は村人の協力者を増やし、長を決める御前試合の前日に、ついに残る材料となる「酒」を手に入れると完成するところまで来た。もともと仲間の誰かが長にならないとルリへの薬の投与が実現しないため、御前試合に出る予定ではあった。しかし優勝すると薬の原料となる酒が手に入ることも知り、どんな手段をもってしても仲間を優勝させることを決意する。その一方でマグマ一派も村長となるために謀略を動かしていた。千空たちの謀略とマグマたちの謀略が激突する中、千空たちは自らの知恵と技術を駆使してマグマ一派との激突を制し、結果として千空が優勝、新しい村長となった。
そして、サルファ剤を完成させてルリの命を救うことに成功し、無事に病気から快癒した彼女から千空が聞かされたのは、自らの育ての父であった石神百夜が石化を逃れて、この村を創り上げる始祖となるまでの物語『百物語 其之百 石神千空』であった。物語に託されたメッセージにより、「科学復興・人類救出という願いが、正しく百夜の遺志である」と知らされた千空は改めて父の遺志を継ぐことを決意。村人たちもまた千空を支えることこそが村の始祖の遺志であることを知り、石神村は新たなる結束の時を迎えた。

Z=46 – 82「第二部 STONE WARS」
千空が百夜の遺志を継ぐことを決意して石神村の結束が新たな時を迎えたのも束の間、ついに獅子王司が武力による村の制圧に乗り出す。そのことをゲンから知らされた千空は石神村の人々と共に、司軍の対策に乗り出す。
司の腹心・氷月を筆頭に襲撃してきた刺客を千空たちは、ストーンワールドで最強の剣、日本刀を作り撃退する。双方とも冬ごもりに入り、春の決戦に備えて千空は携帯電話を作り始める。千空たちはその過程で真空管の作成を始めるが、真空管の超高熱に耐えられるフィラメントを作れず行き詰まる。代用策を千空が考えている途中で年を越し、皆と初日の出を見ることになるが、朝日が昇る一瞬の紫外線にスイカが偶然見つけた灰重石─タングステンが反応する。千空、クロム、マグマの三人組は電球とバッテリーを携え、タングステン採取のためにクロムが灰重石を拾った川の上流にある洞窟の中を探索する。その途中で千空とマグマは正式な仲間になり、洞窟の奥の鉱脈でタングステンを初めとした様々な種類の貴重な金属を採取することに成功する。その後、石神村で千空に対し、ゲン発案で展望台のサプライズプレゼントが送られる。
携帯電話が完成した日、千空はルリの一言から百夜が遺していたガラスのレコードを発見する。レコードに封じられていたリリアンの歌を聴いたゲンは、自身の声帯模写とレコードの歌を使って司帝国の人々に偽の希望を持たせ、帝国を瓦解させる作戦を立案する。千空も作戦を了承し、ゲン、クロム、マグマが大樹、杠の元へ携帯電話を運ぶことになり、千空たちは村を見張っていた氷月の部下・ほむらへの陽動を仕掛ける。陽動と電話のベルを使ったモールス信号による連携でほむらの捕縛に成功し、クロム達は大樹達が作った千空の墓に携帯を埋めることに成功する。しかし、硬い岩盤を割った音を聞きつけた羽京に察知され、ゲンのみを逃がす。無事、大樹達と連絡を取った千空とゲンにより大樹達の監視をしていたニッキーを仲間に加えることに成功するが、一方でクロムは自ら羽京に捕縛される。千空達はクロム救出のため司帝国の近くに砦を作ることを決め、物資の運搬用に自動車を作る。さらにクロムの捕らえられている牢屋に突撃するため自動車を戦車に強化するが、司も千空が蒸気機関を作ることを想定し罠を張っていた。罠に気付いたクロムは見張りの陽の隙を突いて有り合わせの物を用いて作り出した次亜塩素酸ナトリウムを使って脱走、千空達に合流した。さらに千空たちの策略に気付いた羽京と死者を出さないことを条件に手を結ぶことに成功する。
準備が整った千空たちは奇跡の洞窟を僅か20秒で制圧するが、そこに司と氷月が現れ、最後の戦いの幕が開いた。圧倒的な二人に対し、コハク達が時間を稼いでいる間に千空は硫酸、硝酸、石鹸からニトログリセリンを調合、ダイナマイトを作り出して司と対等に交渉することに成功する。司が戦う理由は臨床的脳死となった妹・未来の生命維持費を稼ぐためと指摘した千空は、石化現象の修復作用なら未来を助けられる可能性を提示し、司も停戦に同意する。病院があった周辺を捜索して発見した未来の石像に復活液をかけると、無事に目を覚ますことに成功するが、直後に司を殺す機会を窺っていた氷月が本性を現し、司は左胸を貫かれ、陽が脱走させたほむらにより奇跡の洞窟も崩壊してしまう。千空と司は氷月の野望を止めるためにタッグを組み、即席のスタンガンで氷月を破る。
戦争は終結し、千空は石化現象を逆利用して司を助けるため、本格的に石化現象の解明に取り組むことを決意する。

Z=83以降「第三部 Dr.STONE」
司を助けるため、石化の謎を解く事を決めた千空は、司をコールドスリープさせるための冷蔵庫を制作し、一時的に司の命を止める。百夜の遺した情報から石化光線の出所がアメリカ大陸だと掴んでいた千空は海を渡るため、船の建造を宣言。石神村民と旧司帝国民の間で軋轢が起こる事を危惧したゲンの提案により外洋航海船の設計コンペを開催し、千空の帆船が全会一致で採択される。船の建造がはじまると共に千空は復活者選定役の南に船長の心当たりを聞き、彼女の案内で七海龍水を復活させる。船を一瞥した龍水により材木の質に問題がある事を指摘され、帆と動力ハイブリッドの機帆船とする事になるが、そのための燃料として石油を探す事となった上、船長報酬として石油の所有権は全て龍水のものとなり、千空達は龍水から石油を購入する必要に迫られる。日本唯一の油田である相良油田の捜索を開始するが、3700年の間に富士山の大噴火で起きた天変地異により地形が激変している事が発覚し、新しい地図を制作する必要に迫られ、千空はスイカの一言から気球を制作する事になる。杠達の尽力により気球は完成、同時に余った麻布で作った洋服を売り出し、順調に軍資金も確保する。気球からの地図製作と平行し、龍水の提案で長期航海用の保存食探索も始まり、ヤギや小麦を発見。農耕を開始し、同時にパンを試作するものの千空達の技術ではまともなパンを焼けなかった事からシェフを復活させる事になる。南が隠し持っていた復活液で龍水の執事兼シェフであるフランソワを復活させ、無事パンの問題は解決、復活液を提供した南との取引でカメラを制作して撮影した航空写真を見たコハクにより油田の所在も判明する。広大な森から水たまりを探すのに難航するものの、食材として捕らえたイノシシの一匹が油くさかった事からそのイノシシを使い、ついに油田を発見する。
石油を発見した千空達はテストとしてモーターボートを作り、さらに海上での正確な位置を知るためのGPSを制作する。ところが、GPSのテストの最中に謎の通信が入り、千空達以外の謎の存在がいる事が判明する。
以上です!興味がある方々はぜひご覧ください。